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「そろそろ準備するぜ」
「え、もう?」 「これからが本番だ。テメェとウダウダやってる時間はねぇんだよ」 「わかったよ。俺もやる。こんなとこに一人で居らんねぇ」 銀時は高杉と並んで座った。 念入りに肌着をつけ、着物をきて、胴巻きをまきつける。 袴をしっかりはくと、脚半を膝から下へとぐるぐる巻き、その上から足元を毛皮の雪よけで覆う。 「怖ぇのか、銀時?」 「んなわけねェだろ」 「震えてるぜ」 「…お前と一緒なら大丈夫。なにがあっても離れねぇ」 「あぁ、離さねぇよ。安心しな」 横に座る銀時の頭を抱いて引き寄せる。 銀時は高杉の身体に上体を奪われながら、両手にそれぞれ、手の甲から肘まで覆う厚手の筒状の布をハメている。 「おめェは?準備できたの?」 銀時が自分を抱く背後の高杉に視線を投げて尋ねる。 高杉は満足気に眼を閉じて両腕を銀時の胸元へ回し、そっと抱き締める。 「俺りゃもうこれでいい。お前さえいれば、あとは何もいらねェ」 「そんなわけにいかねぇよ。ちゃんと準備しとけって」 銀時は髪を覆う被りものをかぶる。 「これで俺は完了だから」 「おぅ。万端だ。いつでもいいぜ、銀時」 「ん…」 銀時は高杉の眼差しを求めて顔を後ろへ向ける。 二人は抱き合い、口づけを交わし。 「じゃ、おやすみ」 「おやすみ。しっかり俺にくっついとけ」 ゴソゴソ二人は掛け布団を体の上に引きあげながら横になる。 暖房のない万事屋の座敷。 これから最低気温に向かって冷え込んでいく夜半。 熱を出すとすぐに寝込む体質。いま流行りの風邪は高熱にうなされると聞いて震え上がった銀時は、恐怖の寒い夜を高杉のふところで、その温もりと、全身の完全防備にくるまれながら、ぬくぬくと深い眠りについた。 高杉は愛おしい銀時を抱いていると身体がいくらでも熱くなるから、銀ちゃん以外、そんなに真剣に準備しなくていいのだ。 なんて考えてしまうほど寒いよ! PR |
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本日の更新
前号ホテルでお目覚め編の感想も書かないうちに続きが出ちゃうよ。 「なにコレ。たりぃことやってんなぁ」
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元旦は、まったりすごしました。
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